概要

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私たちは、新たなメディアにおけるデザインを、可読性を備えたデザインシステムとして提案しています。

メディアデザイン研究室では、これまでの美術・デザインの表現技術とその形態について、そして今日のコンピュータメディア等の動向とその課題を検証しています。また学内外の研究機関や企業等との共同研究を進め、ユニヴァーサルデザイン等の概念を基幹としたHuman Centered Design の現状とその概念について考察しています。今日の美術やデザインの表現は、不可視の構造を有した自然な感覚を促す認知的な形態へと移行しつつあります。つまりは、今日の状況が過度に人工的な環境ゆえ、むしろ直裁に感覚に訴えるデザインが求められているとも言えます。今日の美術・デザイン制作環境では、従来の表現や制作のプロセスに加えて、特にコンピュータメディアの特性を生かした制作システムが普及しています。いかなる美術・デザイン表現においても、ユーザビリティに優れたデザインと人との関係は、より良いインタフェースによって保たれます。本研究室では、更に心理学や認知科学に依拠する概念や理論を応用する事により、適切な表現やそのシステムを提案する事を目指しています。

 1) 視覚表現、表現評価 [ メディアデザイン、可視化表現、コンテンポラリーアート研究 ]
 2) システム構築、情報の構造化 [ インタフェースデザイン、ユーザビリティ・アクセスビリティ評価、デザインマネージメント ]

デザイン支援システム研究( レジブルデザインシステム)

今日の美術・デザインの表現は、従来の機械的な構造を顕わにしない、つまりはinvisible( 不可視) な構造を持ち、より自然に感覚を促す認知的な形態に移行しています。現代の過度に人工的な環境において、レジビリティ( 可読性) やタンジビリティ( 触感) による、よりlegible( 読みやすい、分かりやすい)、あるいはtangible( 手触りの良い)デザインが求められています。また、今日のコンピュータメディアを用いたデザインシステムにおいても、従来の表現や制作のプロセスを実現する事に加えて、特にコンピュータメディアの特性を生かしたデザインやそのシステムが求められています。

インタフェースデザイン研究

いかなるデザインや製品等においても、レジブルやタンジブルな感覚を促す形態、つまりはusability( 使い勝手) に優れたデザインの人との関係(human-tool) は、より良いインタフェースにより保たれています。心理学や認知科学に基づいた概念や理論をそのデザインに応用する事により、さらに適正なユーザビリティを生み出す事を試みています。

メディアアート研究

コンピュータや今日の様々なメディアの特性であるインタラクティビィティは、従来のアートやデザインの形態に留まらず、その制作や手法までも大きく変えようとしています。また、これらは今日の情報の伝達やその表現、私たちのライフスタイルや環境の再認識にまで至っています。メディアアートとは、従来の芸術表現に加えて、より多様なメディアに浸透して行く存在を指しているとも言えます。

コンテンポラリーアート研究

今日の芸術は、社会や大衆をターゲットとして、さらにそのプロパガンダの力を強めてきたとも言えます。ひとつは、時代における制作素材の質や用具の向上や豊富さによるmixed media やcombine art( 複合表現芸術) のようなそれぞれの表現領域を越えた試みが始まりました。また、印刷技術等の向上に加えて、テレビジョンや映像によるメディアの拡張が相乗効果を及ぼしています。このようにして、今日の芸術はその表現域に留まらず、その表現概念のコンセプチュアルな面を強調するようになりました。これらの状況や関係を読み解く事は、今後の芸術、そしてメディアの行方を理解する上でも重要でしょう。