Shiru-it

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Exhibitor's Profile

Shiru-it
Manabu Ogawa + Ke Wang + Mariko Chimura

Shiru-it は、コンピュータ、カメラ、プロジェクタ、凸面鏡から成るシルエットを用いたインストラクションシステムです。あらかじめ記録したエキスパート( 熟練者) のシルエットを学習者に投影することで、学習者は自然に誘導され作業を行います。本研究は、Shiru-it のプロトタイプを製作し、シルエットによる指示の有効性を明らかにしたものです。

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 先にシルエットの持つ誘導性やニュートラリティに注目した道案内システムを提案してきましたが、本システムでは両手を用いたデスクワークなどの一般業務のインストラクションへの応用を試みました。シルエットの誘導性とは、静止している身体に視覚刺激を提示することにより自己移動感覚を誘発するベクションの概念です。
 本研究では、人は行為の基準やその範囲の理解として影を利用しているのではと考えて、業務のインストラクションなどに用いることを想定しました。一般業務での作業は、以下のように分類できます。

 1) 机上の平面作業
 2) 机上において空間を要する作業
 3) 室内などの空間において行う作業

 シルエットは二次元であることから、実験の対象とする作業は机上の平面作業として、両手を用いた書類や文具の整理を試みました。本システムは、コンピュータ、カメラとプロジェクタ、凸面鏡から成る電灯型デバイスです。広域の映像を記録・再生するために、カメラとプロジェクタの映像を凸面鏡により反射させ、シルエットの記録と再生のカメラ、およびプロジェクタの位置と画角を揃えました。作業者が対象物に触ると、センサーにより該当する作業のインストラクションを開始します。これらの映像は作業の開始点から終点までの動きを一工程として記録されています。

小川 学 Manabu Ogawa
1985 年 神奈川県生まれ
東京造形大学デザイン学科卒業、大学在籍時からWEB ディレクター、クリエータとして活動。インタフェースデザイン研究に携わる。国際情報通信研究科修士課程

王 可 Ke WANG
1984 年 中国福建省生まれ
上海理工大学芸術デザイン学院視覚伝達学科卒業、3DCG と今日のメディアの情報表現に関心を持つ。国際情報通信研究科修士課程

千村 真理子 Mariko Chimura
女子美術大学芸術学科卒業、国際情報通信研究科修士課程